本日11月11日はポズナンの「聖マルチンの日」です！ | オーダーメイド旅行アリスツアーブログ

こんにちは。

皆様いかがお過ごしでしょうか？

さて本日11月11日は何の日でしょうか？

①ポーランドの建国記念日

②聖マルチンの日

なんです。

聖マルチンの日はあまり日本人には馴染みがありませんが、西暦３００年代のキリスト教の聖人「マルチン」（マルティネスとも称されます）の聖明祝日なんです。

マルチンは信仰のために命を自ら失う殉教をしないで聖人となった初めての人と呼ばれております。

それ故に聖マルチンの日はクリスチャンが大半を占めるヨーロッパ諸国では収穫祭などの民俗行事が行われているのです。

ポーランドでは全国で約2万9千人もの神父さんがいます！

なんとこの数はイタリア、アメリカに次いで世界第三位！

キリスト教と縁が深いポーランドの人にとって１１月１１日は非常に深い日なんです。

特に西ポーランドの主要都市ポズナンでは「聖マルチンの日」を非常に大事にしております。

この日にはロガル（Rogal）と言うクロワッサン型の菓子パン（Rogal świętomarciński）を食べるのがポズナンっ子には欠かせない行事となっています！

ぜひポーランドに行った際には真似したい行事ですね。

このロガルはＥＵ内でも土地の名産品として製造できる地域が定められています。

そのレシピは「域外不出」！！！

ポズナン以外では国際見本市やイベントで

「ロガルづくりのライセンスを持ったパティシエ」

が一時的に他都市に行ったときのみにしか試食出来ません。

＊ロガル作り一筋半世紀というホテルメルキュールの老パティシエ談

50年前から大切に記録してきたロガル作りのためのノート。
師匠のパティシエから学んだことをしっかり書き込んでいます。祖父母の世代から3世代にわたりこのメルキュールの味はずっと変わることなく守られています。

ロガル作りのライセンスは毎年更新されます。

審査抜きにはライセンスの更新はされません。

この厳しい審査抜きにはロガルの伝統的製法は守られないのですね。

そしてこの１１月１１日に出来上がるロガルはどれくらいでしょうか？？

なんと約５００トン！

ちなみにロガルには重量制限もあります。

１個の重さは

１５０～２００グラムの間

この重さに収まらないとロガルと名乗れません。

それだけ厳格なものなのです。

クロワッサンと比較するとロガルはずっしりと重いんです。

中には「白いケシの実」や「アーモンド」などをベースに作ったペーストが盛り込まれています。

ロガルに関するお話をもう少し。。。。

ロガル＝角　を意味する単語なんです。いわゆる「牛の角」

古代スラブ人の時代にはポーランドはまだキリスト教が受け入れられておりませんでした。

当時は秋祭りで生贄として雄牛や牛の角の形をした焼き菓子をポーランドの神々に捧げていたそうです。

そこでカトリック教会がキリスト教をポーランドに広めるために聖マルチンの伝説と絡めて牛の角の形をしたロガルを人々に広めたようです。

・・・・以下ポーランド政府観光局提供文章より抜粋・・・・

1891年11月11日が近づいたある日、ポズナンの聖マルチン教会で司祭をしていたヤン・レヴィツキは、恵まれない人々に聖マルチンにかかわりのある何かを施しに配りたいと考えました。
　礼拝で司祭の話に共感した菓子職人が協力して作ったのが「聖マルチンのロガル」というわけでした。当時は、地元の富裕層が購入して貧しい人たちに配ったそうですが、その伝統はポズナンの人々の善意に守られ、二度の世界大戦の時代を乗り越えて今日まで受け継がれています。

・・・・・・・・・・・抜粋終了・・・・・・・・・・・・・

このように11月11日はポーランドの人々にとって重要な日なのです。

それゆえに多くのイベントも開催されています。

例えばパレードやロガル作りも体験出来ますよ。